送泥切換バルブ説明

概要 泥水などの清水ではない、条件の悪い水に使用できるバルブであって、中のローターの方向を油圧の力を加えることによって、A方向からB方向またはA方向からC方向へ水の流れを変えるバルブである。

特徴はローターの駆動を油圧シリンダーを使用することにより、泥水中に存在する礫が絡んだ場合でも礫を破砕してまでバルブの開閉能力を有し、また礫を破砕できる部材を使用していること。礫の破砕と水密性のため硬い部材を押し当てるためにゴムを潰した弾力を用いていること。

写真1 平面写真


写真2 側面写真1

写真3 側面写真2


写真4 ②ローターが礫を破砕する。

市販のバルブではボールの外周にボールシートという柔らかい素材が使用されているが、礫の混ざっている泥水を還流させるため、バルブに礫が絡まってバルブを破損する。それを解決するため硬質の②ローターと⑦バイトを接触させ、水密性と礫の破砕を実現させている。


写真5 部品構成

写真6 ①ケーシングへの組付け構成

①ケーシングの中心に開いている①-2円筒空間へ②ローターが配置され、 ①ケーシングと②ローターの止水性を保つため、写真のように配置してある①-3Oリングひも溝へ⑥Oリングひもを配置する。①-3Oリングひも溝に隣り合う①-4バイト溝へ⑦バイトを配置する。①-3Oリングひも溝と①-4バイト溝に⑥Oリングひもと⑦バイトを配置すると、①-2中心の円筒空間の径に対して若干小さい構成になり、②ローターを配置すると、⑦バイトが⑥によって押され、その反発力によって②のローターを押さえつけ①ボデー内での②ローターの水密性を発揮する。

写真7 ①ケーシングへの組み付け構成2

写真8 ④上蓋の構成

写真7は④上蓋を上から見た写真であり、上蓋に配置されるラックシリンダーを固定するステー、近接スイッチを固定するステーを配置し、中央部に②ローター軸が貫通する穴が配置されている。 ④上蓋を下から見ると写真8のようにOリング溝が配置されており、①ケーシングとボルトで組み付けた際の止水のために配置されている。③底蓋も同様に①ケーシングと組み付けた際の止水のためのOリング溝が配置されている。近接スイッチとはバルブの開の位置、閉の位置を感知するセンサーである。

写真9 上蓋の組み立て

①ボデーに②ローターの組み付け完了後、写真のように④上蓋の内側に配置してある①ボデーとの水密性を保つためにあるOリング溝にOリングを配置し、写真のように配置してあるボルト穴にボルトを挿入し組み立てて①ボデーと④上蓋を組み付ける。④上蓋の中心に空いている②ローターから出た軸は軸に配置されているOリングで水密性が保たれる。

写真10 上蓋の組み立て 2

写真11下蓋の組み立て

④上蓋と同様に①ボデーに③下蓋を組み付ける。③下蓋内側に①ボデーと水密性を保つために配置してあるOリング溝にOリングを配置し、ボルトで組み付ける。

写真12 ⑧ラックシリンダーの組み立て

⑧ラックシリンダーは主に、⑧-1シリンダーチューブ、⑧-2ピストン ⑧-3ヘッドキャップで構成される油圧シリンダーであり、⑧-1 シリンダーチューブの内面に⑧-2ピストンが挿入され、⑧-3 ヘッドキャップで両側からねじで組み合わされている。 左右のヘッドキャップに油の供給口、排出口が配置され、そこから油圧で加圧され⑧-2ピストンが動く。逆側に動かす場合は逆側から油圧を加圧し作動させる。⑧-1 シリンダーチューブの胴体中央に開けられた開口部から⑧-2ピストンが露出し、⑧-2ピストンに切られた歯車と噛合う形で②ローターを動かす構成としている。

写真13 ⑧-2 ピストンの構成

⑧-2 ピストンには端部に⑧-2-2 Oリングと⑧-2-3パッキンが配置され⑧-1シリンダーチューブ内に配置され、⑧-2-3 パッキンが油を遮断することにより⑧-1シリンダー内部で油が加圧された反対側に⑧-2ピストンが動く。

写真14 ⑧ラックシリンダーの本体への組付け

写真9 上蓋の組立て、写真10下蓋の組立ての終わったものに②ローターの上端が①ケーシングから出ているところに⑩歯車を組み付ける。次に⑧ラックシリンダーを⑨セットカラーで⑧ラックシリンダー歯車と⑩歯車が噛合うように固定する。

写真9の手順を終えると写真1の完成状態になる。




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